仕事をやめる際に、一緒のチームで働いていたメンバーから、いろいろもらい物をしました。
ここ見ているかわかんないけど、SさんとSさん、ありがとうっす!大切に使うからね。
その中で、森博嗣の小説「Φは壊れたね」を頂き、それつながりって訳でもないのですが、その森博嗣原作のアニメ映画「スカイ・クロラ The Sky Crawlers」を観ました。
監督が押井守さんという人なんですが、以前に同監督の作品「攻殻機動隊」のアニメ映画「イノセンス」を見た時、完全に話から置いていかれた感があったので、多少不安になりつつ観始めたのですが。
何か書くとネタバレになりそうなので、具体的には書けないですが、概要は「戦争請負会社の日本人部隊で、戦闘機に乗って戦う若者の物語@wiki」という感じです。
戦闘シーンの映像美がスゴかったです。途中から、これは実写なのかCGなのかわかんなくなるくらいすごかったです。戦闘機とか飛行機とか好きな人なら映像だけでも充分楽しめると思います。
んで、まぁ私はそこまで航空好きさんじゃないので、ストーリーに興味が行くわけですが、映像よりもっとすごいなぁと思ったのが、主人公たちの設定です。
彼らは「キルドレ」という大人になれない人間で。最初ピーターパン症候群の話か、と思ったんですが、それとは違って、本当に身体的にも精神的にも大人になれない設定のようです。
でも、観ているうちに、大人と子供の境ってなんだ?とか考え出すんですけどね。
でもそれだけだったら、サトラレ的な感じでわりとよくある設定かなぁと思ったんですが。そのキルドレと、キルドレがなんで平和な世の中でわざわざ戦争をしているのか、っていう意味づけのところの設定がスゴイ。
ここで何か書くとネタバレになるので、書けないんですけど。
なんか、そういう深い設定がわかっただけでも観た価値あったかなぁと思いました。
これは、原作でも同じなんですかね。同じだったとしたらスカイ・クロラシリーズ全部読みたいと思いました。
私も小説書くとき、いろいろ設定考えたりしますけど、10コ考えたらそのうちの9コは、起承転結の結のところで破綻するので、やっぱりプロの作家さんはスゴイなぁと思いました。いくら奇をてらった新鮮な設定考えても、上手に風呂敷畳めなければ「あとはあなたの想像力と感性にまかせます」的な残念な感じになっちゃって、私はあまりそういう作品が好きじゃなくて、異様に「結」にこだわる方なので、そういう意味ではこの映画は良いなと思いました。(ループの件はありますが、一応お話的に決着はついているというところで)
んでもスカイ・クロラの前に「Φは壊れたね」を読まねば。今冒頭を読んでますが、かなり面白そうな予感^^